2016年 08月 19日
バテない夏 決め手は水分と食事 |
夏を元気で楽しく快適に過ごすには、夏バテや熱中症といった体調不良に十分注意が必要です。持病や加齢で体力が低下している人や、外出する機会が少なく暑さに慣れていない人は特に注意しましょう。
①日中の外出を避ける
午前11時頃から午後3時頃までは1日の中でも特に暑い時間帯。買い物や通院、人との約束などは、朝のうちや夕方以降に予定し、この時間帯の外出は控えましょう。
やむをえず外出する場合は、帽子や日傘で直射日光を避け、風通しのよい服装で出かけましょう。
②こまめに正確な室温チェックを
室温を体感で判断していませんか?長い間同じ場所にいると気温の変化に気付きにくく、暑い環境で過ごしがちです。室内に温度計を用意して、少なくとも30℃を超えたら冷房を利用するようにしましょう。
③冷房温度は外気温-5℃以内を目安に
外気温と室内の気温差があまりに大きいと、温度差に身体がついていけずにバテてしまうことがあります。冷房温度は外気温-5℃以内の設定を心がけましょう。ただし、外が35℃を超えるような暑さのときは、-5℃以内にこだわらず28℃程度に設定すると良いでしょう。
④首筋・脇を冷やして熱を溜めない
熱中症は、体に熱がたまって上手に発散できないことが主な原因となって起こります。体内の熱を発散させるには、首筋や脇を直接冷やすことも有効的です。職場や屋外など気温の調節をしにくい場所で有効な方法です。
⑤こまめに適切な水分補給
汗のかき過ぎを抑えるために、水分補給を控えるというのは間違いです。体内の熱を逃がすためには汗をかくことはとても重要です。こまめに水分をとるようにしましょう。
⑥汗をかける体を作る
普段から冷房環境にいたり、運動不足で汗をかき慣れていないと、汗を分泌する汗腺の働きが衰えてしまいます。暑さが本格化する前に、湯船につかったり、運動をしたりして、しっかり汗をかける体作りを心がけましょう。
バテない夏、決め手は水分と食事
■脱水症状を避ける水分補給について
体と水分の関係
○1日に水分はどのくらい必要か
成人は普通に生活しているだけでも、1日に約、2.5リットルの水分が汗や呼吸、便、尿などとして体から出て行きます。食事からとったり、体内で作られる水分が約1.3リットルありますが、足りない分の1.2リットルの水分は、体外から補給する必要があります。
○夏の体と塩分
汗の量が増える夏場は、水分とともに塩分が必要ですが、ヒトが生きていくのに必要な塩分は1日1~2g。対して、日本人の平均摂取量は1日10g以上。外での運動や労働で大量の汗をかかない限り、食事を3食きちんととっていれば塩分は十分。高血圧のリスクや心臓の負担が増えるため、塩分のとり過ぎにも注意が必要です。
水分補給のポイント
○行動のたびにコップ1杯
水分は一度にまとめてではなく、コップ1杯程度の量をこまめにとるのが理想的です。「こまめに」の目安は、のどの渇きを感じたときはもちろん、なにかしらの行動のたびが良いでしょう。食事時、起床後、外出前、外出先に到着後、帰宅時や入浴の前後、就寝前などです。
○飲み物の種類別の特徴
水・・・水分補給の基本は水です。糖分、塩分のとり過ぎを避けることができます。
お茶・・・糖分、塩分を気にせず飲めますが、カフェインによる利尿作用があるので、とり過ぎには注意が必要。
スポーツドリンク・・・吸収効率がよく、汗を大量にかいたときや、高齢者の場合は食欲が落ちたときなどに最適。糖分、塩分のとり過ぎに注意しましょう。
経口補水液・・・成分が体液に最も近く、効率的に水分と塩分が補給できます。熱中症や脱水症状が明らかな場合には特に有効。
ジュース・・・ビタミンやミネラル(特にカリウム)などをとることができる一方で、糖分が多く継続的な水分補給には不向きです。
<まとめ>
日常の水分補給は水がおすすめ。カロリー、塩分量を気にせず摂取が可能です。そのほかの飲み物は飲みすぎに注意をしましょう。
運動・外での作業のときなど、大量の汗をかいたときはすばやく吸収できて塩分も入っているスポーツドリンクがおすすめです。糖分を抑えるために少し薄めて飲んでも良いでしょう。
体力が低下しているときは吸収効率が良く、糖分、塩分がとれる経口補水液、食事量が減ったときにはスポーツドリンクを選びましょう。
■食事のとり方
「夏の食生活」が疲労の原因?
夏についやってしまう食習慣が夏バテの原因かも。
○主食単品の食事
食欲がないという理由で、そうめんなどの主食だけで食事を済ませていませんか。主食に含まれる炭水化物(糖質)はエネルギー源として必要ですが、エネルギーに変えるにはビタミンB1などの栄養素が必要です。肉や魚、野菜もしっかり食べましょう。
○疲労回復に甘いもの
疲れたときのエネルギー補給に効果的な甘いものも、食欲が低下し、栄養が不十分なときはむしろ逆効果になります。栄養が糖質に偏ると、糖質の代謝に必要なビタミンB1が不足し、エネルギーとして活用できなくなるだけでなく、だるさや疲労感を招きます。
○冷たいものでさっぱり
さっぱりと食べられる冷たい食べ物。食欲が低下したときに食事をとるためには有効ですが、冷たいものの食べ過ぎは体が冷え、倦怠感につながります。冷たいものばかりに頼らず、香辛料などを上手に使って食欲増進をはかるなど、調理の工夫もたいせつです。
夏の体に効く食べ物
暑さや紫外線など体へのダメージも多い夏。特に意識したい栄養素や成分を紹介します。
○夏の疲労回復に
ビタミンB1・・・疲労回復や糖質のエネルギー代謝に欠かせない栄養素です。不足すると分解できない糖質が疲労物質となって疲れやすくなります。
<主な食材>豚肉、うなぎ、玄米など
クエン酸・・・疲労物質である乳酸の分解や生産抑制のほか、新陳代謝を促します。また、血流を改善したり、ミネラルの吸収を促進する働きも。
<主な食材>レモン、グレープフルーツ、梅干など
ムチン・・・ねばねば成分のひとつで、たんぱく質の効率的な消化・吸収を助けるため、疲労回復につながります。さらに粘膜を保護し、胃腸の調子を整えます。
<主な食材>やまいも、オクラ、モロヘイヤ、納豆など
○夏の肌荒れに
ビタミンA・・・抗酸化作用を持つビタミンで、肌の健康の維持、発育の促進のほか、のどや鼻の粘膜に働いて細菌から体を守ります。
<主な食材>レバー、にんじん、ほうれんそうなど
ビタミンC・・・肌の老化を防いだり、紫外線によるシミの原因となるメラニン色素の発生を抑制します。熱に弱いので、生での摂取がおすすめ。
<主な食材>赤ピーマン、ブロッコリー、キウイなど
ビタミンE・・・強い抗酸化作用のほか、血管の健康を保ち、毛細血管の血流を改善します。血流の改善による肌荒れ予防にも効果が期待できます。
<主な食材>アーモンド、モロヘイヤ、かぼちゃなど
①日中の外出を避ける
午前11時頃から午後3時頃までは1日の中でも特に暑い時間帯。買い物や通院、人との約束などは、朝のうちや夕方以降に予定し、この時間帯の外出は控えましょう。
やむをえず外出する場合は、帽子や日傘で直射日光を避け、風通しのよい服装で出かけましょう。
②こまめに正確な室温チェックを
室温を体感で判断していませんか?長い間同じ場所にいると気温の変化に気付きにくく、暑い環境で過ごしがちです。室内に温度計を用意して、少なくとも30℃を超えたら冷房を利用するようにしましょう。
③冷房温度は外気温-5℃以内を目安に
外気温と室内の気温差があまりに大きいと、温度差に身体がついていけずにバテてしまうことがあります。冷房温度は外気温-5℃以内の設定を心がけましょう。ただし、外が35℃を超えるような暑さのときは、-5℃以内にこだわらず28℃程度に設定すると良いでしょう。
④首筋・脇を冷やして熱を溜めない
熱中症は、体に熱がたまって上手に発散できないことが主な原因となって起こります。体内の熱を発散させるには、首筋や脇を直接冷やすことも有効的です。職場や屋外など気温の調節をしにくい場所で有効な方法です。
⑤こまめに適切な水分補給
汗のかき過ぎを抑えるために、水分補給を控えるというのは間違いです。体内の熱を逃がすためには汗をかくことはとても重要です。こまめに水分をとるようにしましょう。
⑥汗をかける体を作る
普段から冷房環境にいたり、運動不足で汗をかき慣れていないと、汗を分泌する汗腺の働きが衰えてしまいます。暑さが本格化する前に、湯船につかったり、運動をしたりして、しっかり汗をかける体作りを心がけましょう。
バテない夏、決め手は水分と食事
■脱水症状を避ける水分補給について
体と水分の関係
○1日に水分はどのくらい必要か
成人は普通に生活しているだけでも、1日に約、2.5リットルの水分が汗や呼吸、便、尿などとして体から出て行きます。食事からとったり、体内で作られる水分が約1.3リットルありますが、足りない分の1.2リットルの水分は、体外から補給する必要があります。
○夏の体と塩分
汗の量が増える夏場は、水分とともに塩分が必要ですが、ヒトが生きていくのに必要な塩分は1日1~2g。対して、日本人の平均摂取量は1日10g以上。外での運動や労働で大量の汗をかかない限り、食事を3食きちんととっていれば塩分は十分。高血圧のリスクや心臓の負担が増えるため、塩分のとり過ぎにも注意が必要です。
水分補給のポイント
○行動のたびにコップ1杯
水分は一度にまとめてではなく、コップ1杯程度の量をこまめにとるのが理想的です。「こまめに」の目安は、のどの渇きを感じたときはもちろん、なにかしらの行動のたびが良いでしょう。食事時、起床後、外出前、外出先に到着後、帰宅時や入浴の前後、就寝前などです。
○飲み物の種類別の特徴
水・・・水分補給の基本は水です。糖分、塩分のとり過ぎを避けることができます。
お茶・・・糖分、塩分を気にせず飲めますが、カフェインによる利尿作用があるので、とり過ぎには注意が必要。
スポーツドリンク・・・吸収効率がよく、汗を大量にかいたときや、高齢者の場合は食欲が落ちたときなどに最適。糖分、塩分のとり過ぎに注意しましょう。
経口補水液・・・成分が体液に最も近く、効率的に水分と塩分が補給できます。熱中症や脱水症状が明らかな場合には特に有効。
ジュース・・・ビタミンやミネラル(特にカリウム)などをとることができる一方で、糖分が多く継続的な水分補給には不向きです。
<まとめ>
日常の水分補給は水がおすすめ。カロリー、塩分量を気にせず摂取が可能です。そのほかの飲み物は飲みすぎに注意をしましょう。
運動・外での作業のときなど、大量の汗をかいたときはすばやく吸収できて塩分も入っているスポーツドリンクがおすすめです。糖分を抑えるために少し薄めて飲んでも良いでしょう。
体力が低下しているときは吸収効率が良く、糖分、塩分がとれる経口補水液、食事量が減ったときにはスポーツドリンクを選びましょう。
■食事のとり方
「夏の食生活」が疲労の原因?
夏についやってしまう食習慣が夏バテの原因かも。
○主食単品の食事
食欲がないという理由で、そうめんなどの主食だけで食事を済ませていませんか。主食に含まれる炭水化物(糖質)はエネルギー源として必要ですが、エネルギーに変えるにはビタミンB1などの栄養素が必要です。肉や魚、野菜もしっかり食べましょう。
○疲労回復に甘いもの
疲れたときのエネルギー補給に効果的な甘いものも、食欲が低下し、栄養が不十分なときはむしろ逆効果になります。栄養が糖質に偏ると、糖質の代謝に必要なビタミンB1が不足し、エネルギーとして活用できなくなるだけでなく、だるさや疲労感を招きます。
○冷たいものでさっぱり
さっぱりと食べられる冷たい食べ物。食欲が低下したときに食事をとるためには有効ですが、冷たいものの食べ過ぎは体が冷え、倦怠感につながります。冷たいものばかりに頼らず、香辛料などを上手に使って食欲増進をはかるなど、調理の工夫もたいせつです。
夏の体に効く食べ物
暑さや紫外線など体へのダメージも多い夏。特に意識したい栄養素や成分を紹介します。
○夏の疲労回復に
ビタミンB1・・・疲労回復や糖質のエネルギー代謝に欠かせない栄養素です。不足すると分解できない糖質が疲労物質となって疲れやすくなります。
<主な食材>豚肉、うなぎ、玄米など
クエン酸・・・疲労物質である乳酸の分解や生産抑制のほか、新陳代謝を促します。また、血流を改善したり、ミネラルの吸収を促進する働きも。
<主な食材>レモン、グレープフルーツ、梅干など
ムチン・・・ねばねば成分のひとつで、たんぱく質の効率的な消化・吸収を助けるため、疲労回復につながります。さらに粘膜を保護し、胃腸の調子を整えます。
<主な食材>やまいも、オクラ、モロヘイヤ、納豆など
○夏の肌荒れに
ビタミンA・・・抗酸化作用を持つビタミンで、肌の健康の維持、発育の促進のほか、のどや鼻の粘膜に働いて細菌から体を守ります。
<主な食材>レバー、にんじん、ほうれんそうなど
ビタミンC・・・肌の老化を防いだり、紫外線によるシミの原因となるメラニン色素の発生を抑制します。熱に弱いので、生での摂取がおすすめ。
<主な食材>赤ピーマン、ブロッコリー、キウイなど
ビタミンE・・・強い抗酸化作用のほか、血管の健康を保ち、毛細血管の血流を改善します。血流の改善による肌荒れ予防にも効果が期待できます。
<主な食材>アーモンド、モロヘイヤ、かぼちゃなど
by wph-sigino
| 2016-08-19 16:07
| 夏バテ